ジーリ リンボッカーティ ~熟成服

先日開催のサルトリアクレセントのオーダー会
お渡しだったNさんのジャケットについて何件かお問い合わせ頂きました。
Giri(ジーリ)はアームホールの事で、rimboccati(リンボッカーティ)は折り込まれたという意味。


シャツ袖のようでシャツ袖でない、ナポリ仕立てのようでナポリ仕立てでない不思議な匂いの服。
サルトリアクレセント河合氏が考える美学の上に超絶技巧が盛り込まれています。
袖山を削らない男性的な袖付けがミラノの特徴ですが、この袖は、
垂れ綿などの附属などを一切使わずに表現され、フワッと優雅な造形になっています。


カジュアルだけど典雅なジャケット。
先に造形を決めてから生地を選んだことも成功要因です。
先にこの造形に似合う生地を数点セレクトしておいてからNさんにお選び頂きました。
まだ完成はしていません。このような手縫いの服は何年も着続けていただいてNさんの服に熟成されますから。
マッセアトゥーラのハウスクチュールラインも、同じくそのような洋服です。

この生地、ゆったりと低速織機で織られた生地、日本とイタリアが融合したモノづくりです。
他にも、機屋見学の様子を書いた内容がありますので、良かったら見て下さい。
文中に英国の低速織機工場のレポートもリンクしています。