生地のロールスロイス

フィンテックスFINTEXは、ロンドンのウールンマーチャント(毛織物商)で、
その中でも数少ない、アトリエ的な小さな規模の会社です。

デザインは、独創的で凝ってはいるのですが、
パッと見の派手さではなく、英国らしい〝普遍的な本物志向〟のものが多いです。
クオリティーも、全工程において手間暇かけた最高品質のものばかり。

車で例えるなら〝ロールスロイス〟と云えばイメージはピッタリ。
同じ英国車でアストンマーティンもありますが、
僕はロールスロイスのイメージではないかな?と思います。
時計で云うと、バシュロンコンスタンタンではなく、パテックかな?みたいな。
バシュロンのイメージは、『J.J.ミニス』 でしょうか。訳が分からなくなってきましたね(笑。

ちなみに、日本総代理店の触れ込みは、
「1881年に営業開始し、王侯・貴族が愛用した生地と言われており、
世界で初めて生地の耳に【FINTEX】という文字を織り込み、
高品質を保証した高級服地で有名。」とあります。
そして今日、Kさんがお選び下さったFINTEXの生地は、
「PENDLE&RIVETT」という会社名が入っている時代の物です。
当然、ドブクロス織機で織られたものです。

ヴィンテージの宿命、これもレングスが短いので、
Kさんの型紙を差し込んでみて上手く入れば、裁断にかからせて頂きます。