シンプルなダブルチェスターフィールドでのオーダーですが、
生地が、、こんなの初めての出会いです!

オールシルクなのですが、
ダブルフェイスかと思って一枚仕立てで
ご提案させて頂いていたのですが、ダブルフェイスの説明を
させて頂くために「接結糸」を解くと、緯糸(ヨコ糸)だけが残るんです。
それも短冊のように。ん?と思って、何度も繰り返したのですが、何度やっても短冊が残ります。

今日は最近にすると?ちょっとマニアックな話ですが笑、

経糸(タテ糸)を接結糸として利用しているから、緯糸が残るんですね~という事は、、
これはダブルフェイスではなく、ダブルクロスですね!(笑)

ダブルフェイスとダブルクロスの差は、特に定義はされていないそうですが、
僕の知識の中では「完全な一枚仕立て」が出来る生地をダブルフェイスだと思っています。
今回の生地のように、接結糸を解いても生地が2枚に分かれないタイプは、一枚仕立てには出来ないので、
これはダブルクロスですね。
見た目的には裏表で色が違いますから、これもダブルフェイスではあるのですが(笑。

縫い目を結合させて縫う事は出来ませんが、
裏も見えるように、ちょっと縫い方に工夫をさせて頂きます。



ダブルクロスでオーダーされたダブルブレストのスーツ。
ジャケットだけでも着たい!とのご希望で、メタルボタンにされました。
一般的なメタルボタンではなく、ロストワックス製法で形成された軽やかなボタンなので、
スーツで着てもらっても、
その質感から仰々しさが和らいでいます。
4B×2 フロント釦の数も、軽快さに一役買っています。


その後、前の打ち合い分量を変更し、
その関係で、釦間も調整することになりましたので、
全体のバランスを考慮して、4B×2 ⇒ 6B×2 に変更しました。
Kさん、たまたま白いタートルを着てらっしゃったのですが、似合ってました!
ジャケットとしてもお使い頂ける優れもののジャケットスーツ!皆さまもいかがですか♪(笑


*ダブルクロスについて
経緯(タテ糸とヨコ糸)とも双糸を使って、
経緯どちらかの糸で接結した生地です。それを軽く縮絨加工し、
繊維を立体的に絡み合わせると、空気を含むスペースがたくさん確保できます。

その結果、
肉厚で丈夫で皺になり難く、
しっかりとしたシルエットが出るのですが、
組織上、また仕上げ上、柔らかな着用感を生み、動きやすい洋服になります。
しかもこの生地は光沢があってクリアな表情をしているのに、
空気を含む分だけ暖かい!と良いこと尽くめです♪

似た名称で「ダブルフェイス」と云う生地がありますが、
そちらは元々別の2枚の織物を、接結糸と呼ばれる糸でつないで1枚の生地に仕上げます。
なので、接結糸を解いても、2枚の布はそれぞれ独立して成り立ちますが、
ダブルクロスの場合は、
接結糸が経緯(タテヨコ)どちらかの糸を兼ねているので、
生地として成り立たなくなります。

今ではほとんど織られておらず、マニアックな生地ですが、
そんな男臭くて質実剛健な「ダブルクロス」生地を是非お試し下さい。
でも虜になっても、色柄が多くはありませんので、その点はご容赦願います(笑。



文句なしに
軽い!そして柔らかい!
極上の着用感に、極上の柔らかさ。
そして何より、着手の心を極上に誘ってくれます。




お問合せが多いですね~
この時期になるとフォックスの生地のお問い合わせ。

英国『FOX BROTHERS』社は、
1772年、英国で創業したテキスタイルメーカーで
その歴史からもクオリティーからも、フランネルの代名詞になっています。
着るほど体に馴染む、英国らしい経年変化が楽しめるフランネル地の起源的なメーカーです。
18世紀創業といえば、、産業革命が始まった頃ですね。
こちらのリンク先の最後の方に、産業革命についてウダウダ書いてます。

他にも似たような生地がありまして、英国ものでは
ハリソンズ(Harrisons)やマーティンソン(Martin&Son’s)が手に入りやすいですが、
日本におけるブランド力(イメージ)ではフォックスに軍パイが上がるようです。

まぁ、フォックスでもハリソンズにしましても、幾段階かのweight(目付)に分かれているので、
それぞれに味わいが変われど、どれも本格的な紡毛フランネルに人気があります。
ただ気候の変化に伴って最近では軽めのフランネルに人気が移行。
でも、こだわり屋さんには今でもウーステッド(笑。
着易いのはウーステッドですね。

僕はと云うと、、
歳と共に、段々パワーが無くなってきて、
ウーステッド(梳毛)フランネルの方が楽チンだと思い始めました(汗。


モダンな色使いもラインナップ!


個人的には、この配色が好きですね♪


ダイナミックです。


クラシックな柄に、さり気なくモダンなアレンジ。


シンプル!


結構なバリエーション!


もちろん、これ以外にクラシックな古典柄も多いです。
サンプルが常時ストック出来ていませんので、事前にご連絡お願いします。




*色の違う文字にリンク有
旧式の低速織機で織られたシャツ地です。
最近、アナログの物作りが見直されていますが、このacornも、
マンチェスターから発展していった産業革命時代の物作りを受け継ぐ英国最後の生地屋さん。

日本には、遠州播州に数台残っていますが、世界のスーパーブランドから
依頼が来ています。でも、、大量生産の必要がなくなり、
その大切さに気づいた時には時既に遅し、、
後継者はもちろん、その品質を見極める人材がいなくなっているでしょう。

この生地は奈良のHさんが、
低速織機の質感を求めてお選び頂いたものです。
先に洗ってガス乾燥機で縮めておいてから、Hさんの型紙で裁断に入ります。




スペンスブライソンのへヴィーウエイトな
アイリッシュリネンで仕立てたサファリジャケットです。
9月半ばにフランスに行く時に着て行きたいと440グラムを選ばれました。
このウエイトのアイリッシュリネンは春先と初秋に大活躍。着込んだ時の表情が最高です。


北アイルランドのスペンスブライソン社は、
英国王室御用達の最高品質リネンとして知られています。
アイリッシュリネンは、実はその紡績技術に定評があったのですが、
現在では、フラックスの生産や紡績はアイルランドで行われておらず、織りだけ。
アイルランドの紡績工場の保存に向け、ナショナル・トラストの動きもあるほどで心境は複雑。
地球温暖化の皺寄せが、フラックス栽培の緯度の限界線を南下させる事に、、

ちなみに、
リネンの原料はフラックスと呼ばれる一年草の植物で、
この原料が紡績によって糸になるとリネンと呼ばれるようになります。
リネンは吸水速乾性に優れた高機能な天然素材で、スペンスブライソンはその中でも最高峰です。

麻は大好きな素材で、よければこちらも読んでみて下さい。
麻シャツを着倒す!
麻ジャケを着倒す!
スペンスブライソン
アイリッシュリネン

これはちょっと違いますが、
シルエットの綺麗なアイリッシュリネンと云うことで(笑。




いい感じです。
何も言いません。
言うほど野暮になる。


サマーツイード。
シルク×リネン×ウール素材。
着込めば着込むほど、味わい深くなります。
こちらのリンクに入ってもらうと、更にその先のリンクに、
サマーツイードについて、コメントしていますので、そちらも是非!!




この御仁をご存知のあなたは、、
きっとアメリカンドリームを手に入れる方です!笑

下の画像はアンドリューカーネギーが好んで着たチェック、通称『カーネギーチェック』!
この生地、たった2反しか織られないらしくジャケット2着分だけ買いました。
そんな歴史的な柄をハリソンズが16オンス紡毛フラノで再現した、
売切れ確実のスペシャル~な460gの生地です。

カーネギー以外の歴史的著名人が愛した生地も再現されました!
他にもウィンザー公(エドワード8世)専用の柄「プリンスofウェールズ」チェックや、
ウェルドレッサーとして名を馳せた英国の元首相Sirウィンストンチャーチルが好んだチョークストライプ等。
ハリソンズが、これらコレクションを象徴する為に名付けた「アーカイブフランネル」コレクション。
ご興味のある方には、手にとってご覧頂ければと思います。
プリンスofウェールズ柄も2着あります!

アンドリューカーネギーは、
スコットランドのダンファームリンで、
ダマスク織の手織り職人の長男として生まれました。
言わずと知れた世界の鉄鋼王と呼ばれたアメリカの実業家です。
他にも著作家やジャーナリストとしても活躍、引退後は篤志家として活躍。
しかし幼少期は、父が経営する手織り工場で働く職人達と共同生活をしていたそうです。
当時のイギリスの織物産業は、手機から蒸気機関(力織機)を使用した工場に移りつつある移行期で、
手織り仕事がなくなって、両親と共にアメリカへの移住し、13歳のカーネギーも綿織物工場で仕事に就いたそうです。
そこから、アメリカでのカーネギー少年のアメリカンドリームが始まるのですが、
繊維に関わりが深かった生い立ちに、僭越にも親近感を覚えます。

こんな生地で仕立てた洋服を着て、
アメリカンドリームを手に入れましょう笑!!



今はもう織られていない、
英国のリアブラウン&ダンスフォード(LBD)の
ロブテックス(ROBTEX)と云う銘柄のバーズアイ(19oz600g弱)
こういう生地、最近なかなか手に入りません。このROBTEXも既に廃盤になっています。


存在感のある生地が、芯の存在を忘れさせてくれるほど、
柔らかく、軽く仕立てさせて頂きます。


背中側も、いい表情です。
まさに「男は黙って背中で語る!」ですね(笑。
Nさん、夏真っ盛りですが、今から完成が愉しみなスーツですね。
でも本当の完成は、、Nさんが着込んで馴染ませて下さった5年後10年後だと思います。




とてもいい色、してますね。


着込むにつれ、いい感じに毛羽立ってきます。
夏物ですが毛羽立ちます!さすがツイードと呼ぶに相応しい(笑!


2度目の仮縫、、これで大丈夫でしょう。
Nさん有難うございます!