裏地がボロボロになってしまい、
これ以上着続けると生地(表地)に影響すると、
9年目にして、いよいよ裏地を張り替えることにしました(苦笑。


自分の服なので、極力時間が掛からないよう、
使える部分は残して、破れた部分の張替えに留めておきます。

どんどん馴染んで、素敵なジャケットになってきたので、
次の張り替え時期、多分10年後辺りでしょうか?とっても楽しみです。


この生地は、6プライのセミツイスト(やや撚糸)を使って、シッカリ織られていますので、
あと3回は張り替えられそうな感じですよ(笑!



ブルーとネイビーの糸なので、そう激しい表情ではありませんが、
カチョッポリのSUN DREAM というBUNCHからお選び頂いた上品なソラーロ地です。
巧く表現できる撮影技量がなく悔しいです(苦笑。


Nさん、体を絞られましたので、
今までの型紙から、調整させて頂きました。


シャツが、現場服の下のゆったりしたものでしたから、
その辺りも考慮して微調整のうえ、本縫いに入らせて頂きますね。
晩夏の頃には間に合うよう、進めさせて頂きます。




Kさん!
こんなん着て、また遊びに行くんでしょ(笑。


ウール×シルク×リネン素材で、
着ていくうちに少しずつ毛羽立ってきます。
夏のギラギラした太陽光を、優しく吸い込んでくれます。
サマースエードのスリップオンも、抜かりなくご準備済みとか。こらKさん!(笑



この生地で、今回もTさんのモッズスーツ。


同じドーメルに、ゴリゴリの『TONIK』というモヘア混の素材がありますが、
この『ZEST』は、TONIKより少し軽めではありますが、
それでもゴリゴリ(crispy)です。


綺麗なドレープが出ています。
接着は一切使わず、裾の立体感も毛芯で表現しています。
打ち合わせから仮縫、完成まで長らくお付き合い頂き、Kさん有り難うございました!
これで、お好きなクラシックデザインの型紙が完成しましたので、
次からは生地との対話の為の仮縫でオッケーです!




今年、就職されたNさん。
ご両親から記念にと、スーツを贈られました。
壮大な物創りをされていらっしゃる技術者、Nさんのお父さまから、
物だけではない「経験」という価値を贈りたい、という
お父さまの想いが込められています。

チェルッティーの150’S の、柔らかなドレープある表情が美しいです。


早速、着用されたままコーヒーをいただきに。


手作りの毛芯が少しずつ柔らかくなって、身にまとわりつくようになります。


記念のスーツが育つように、お仕事でのご成長を楽しみにしております。
お父さま、Nさん、ありがとうございます!!



400g/mのアイリッシュリネンです。
さっと湯通しして、毛芯で薄く薄く仕立てさせて頂きました。


着込むほどに馴染む、一生物のジャケットです。
Sさん、着込まれた20年後のジャケットを見せて頂ける事を愉しみにしています。




入荷したばかりのシルクコットン地を見た瞬間、
綺麗!と気に入って下さったCさんから、ライダースのオーダーを頂きました。

僕も色違いで、フィレンツェで仕立ててもらったジャケットを持っていて
あまりの着用感の良さに、自信をもってお勧め出来る生地です。

ということで、、
デザインの打ち合わせから、最初の仮縫が完成しました。

最初の打ち合わせでは、
ある程度のゆとりをつけるとの方向だったのですが、
実際に仮縫が完成して、ご試着して頂くと、ゆとりを付けすぎたなぁ~となりました。
直ぐに工房で調整をして、ビフォア&アフターで着て頂きました。

胸ポケットが付いている方が調整後です。


調整後から更に微調整を加えて、左右を合わせました。
更に、見え方を意識して、バストダーツの位置を色々と引き直してみました。
衿のデザインや開き方、前丈なんかも、全体に調整してゆきます。


後ろ側も、
着丈や裾周りの寸法をはじめ、
裾の納まり具合など、あちこち微調整しました。
ここまで微調整’%##%’回?3時間近く!お付き合い頂きました!!


調整して縫い直している間、
雑談したり、お茶したり、、あっという間でした。
でも3時間、、Cさん長らくお付き合い頂き有難うございました!
完成まで、またまたお時間を頂きます。



マッセアトゥーラのお客さまにはお馴染み!?




Tさんにお選び頂いたスーツ
といっても電話の会話で決めて頂いたのですが(笑、
艶っぽいですねー、色気ありますねー、サイコーですよ、ほんとサイコー!!


色はある意味、女性っぽいとも云えますが、
この生地はモヘアが30%入っていて、男臭い無骨な張りがあります。


ドレープが出る生地ではなく、
しっかりとした直線的なラインが生まれます。
モヘア素材独特の皺感が、男臭い表情を生み出していますね。


そしてこのスーツの最大の特徴だと云えるのは、
ただのモヘア素材ではなく、「アムンゼン」という織り方をされているところです。


皆さま、アムンゼンという生地を聞かれたことはありますか?
アムンゼンは、梨地織(果物の梨の表皮のようなしじらを全面に配置した織り方)の一種で、
生地の表面に細かい微妙な凹凸があり、
それによって光が乱反射するため、沈んだ味わい深い光沢を発します。

そしてこの生地の特徴は、
本来ソフトな表情になるアムンゼンが、
モヘア素材と組み合わされる事で、独特の鈍い「地光沢」を発しながらも、
モヘアのキラキラとした光の粒が浮き出てきて、ガルーシャのようにも見えて綺麗です。

この生地はイタリアのチェルッティ社の60年代のヴィンテージですが、
アムンゼン自体は、愛知県の尾張地区で織られ始めたそうです。
プリントが困難な毛織物を梨地織りにすると、
うまくプリントが表現できる事から織られ始めたとか。。
◎出所:洋服地の事典/関西衣生活研究会、実用織編物の基礎知識/株式会社色染社

また、
アムンゼンという名前の由来を調べてみたところ、
ノルウェーの探検家、
アムンゼン(1911年に南極点到達)にちなんで名付けられと書かれているのですが、
出所資料に、その理由まで記されておらず、分かりませんでした。