10年ほど前でしょうか、、覚えて頂いている方もいらっしゃるでしょうか。。
当時、Oさんが気に入ってリクエストが多かったボタンです。
遊び心があって、チャーミングですね!!




肌触りが気持ち良いアルパカのジャケットです。

可愛い顔やつぶらな瞳で人気のアルパカ。
アニマルセラピーでの効果にも、期待が高まります。
そのアルパカの毛で織られた生地で仕立てるジャケットとベスト。

軽くて暖かいアルパカの毛は、少量しか採れない貴重な材料です。
特にこの手の明るい色目の毛は稀少だと聞きます。

このベストとジャケットは全く同じコンポジションです。
色柄は違いますが、絶妙なコントラストです!
BESTタイミングで仕立て上がります。




時代考証は、いかに。
耳(セルビッジ)が付いているのに、スタンプが押してあります。




手織りのツイード。


糸を買ってきて、ご自宅で手織りされました。
100cm巾の生地の綜絖通し1,100本も、ご自身でされました。


今までにオーダーして頂いて完成していた型紙で、ワンピースを考えておられましたが、
色々と話してゆく中、ご主人のジャケットをオーダーされる事に。
ご主人のジャケットも、型紙がありますので、
生地に合わせて微調整、手縫いで、、


糸は工業製品ですが、
できるだけ撚りの甘い糸を見つけて。
目が詰まっているのに、ふっくらとした織り上がりです。
織っているあいだ無になれる、Kさんにとって至福の時間の過ごし方なのでしょう。




サマーシルクのジャケット。
少しずつ少しずつ
夏のギラつく太陽の光を、
吸い込むような表情に変わってゆきます。




先日の張り替えに続き、こちらも張り替えます。
夏物のせいか、こちらの裏地寿命は短かったですね(汗。

張り替えは「必要な部分」だけ、、
自分のジャケットなので、それで良しです(笑。




昨日と今日、ミラノのサルトリアクレセントのオーダー会でした。
その中から数点、ご了解を頂いた方をご紹介させて頂きます。

Mさんのジャケットが完成です。
昨年秋にオーダー頂いた時に、生地が若干硬いので、
水洗いして柔らかくした生地です。モヘアは水洗いで柔らかくなる特性が!!
いや、、悪く言うとハリがなくなるのですが、それはそれで好きな人には堪らないと思います。
どう表現したらよいのか、、生地がプルンって感じに変わります(笑。


Mさんは、この質感を気に入って下さいました。
これで2着目のクレセント、前回からアップデートされています。
クレセントの河合氏、この生地を意識して柔らかく縫い上げてくれて感謝感謝です。
Mさん!「水洗いモヘア」の質感を愉しんで下さいね!!どんどん「ぷるんっ」としてきますから!


クレセント常連のNさんのサマーツイードの仮縫が完成しました。
打ち合わせのイメージ通りに仕上がっています。


生地の風合いを生かした、たっぷりゴージャスなシルエットです。


ジャケットのボルドー色を拾ったマイクロチェックのパンツとのバランスも良い感じ。
完成が愉しみなWのジャケットと、パンツのコーディネートです。


BLKに近いミッドナイトのジャケットは、オールシーズンタイプの表情ある生地を使いました。
低速織機で織り上げられた膨らみのある生地と、柔らかな手縫との融合です。
こちらも着て頂くほどに温もりある表情に変わってゆきます。
あちこち「ハンパない!」ステッチの入れ方は
ナポリを髣髴とさせる!!?


今回オーダー下さった方は次回、
本年度末辺りに仮縫の着せ付けにお付き合い願います。

この2日間、お越し下さった皆さま、ご見学にご来店下さった皆さま、
サルトリアクレセントの河合氏共々、御礼申し上げます。ありがとうございました。



ロロピアーナのサマータスマニアン(旧SERICO)で
お2人お揃いのサマージャケットをオーダーして下さいました。
この2着の違いは、ロストワックス製法で作られたメタルボタンの色だけです。




昨日の内容は刺し子の風呂敷がメインになりましたが、
もともとメインに書こうとしていた内容が今日になりました(苦笑。

この蝶の編み物は、
中村協子さんというアーティストの作品です。
生きた蝶のように飛びだしそうなのは、
中村さんが1点1点、かぎ針で編まれているからじゃないかなと思います。


この蝶たちは、すべて中村さんが大好きな
ヘンリーダーガーというアーティストの作品に登場する蝶がモティーフだそうです。
昭和の標本箱に収められているところも、グッときました♪

こんな作品を創られる中村さんをご紹介下さった「Studio J」さん
ありがとうございました!!



この風呂敷を見た瞬間、その圧倒的な存在感に心が揺さぶられました。
刺し子が施されたこの風呂敷は、
お母様が作られたものをJさんが譲り受け、大切に使われている物です。
使い込むほどに天然藍の風合が増し、刺し子がしなやかに柔らかくなってきたそうです。
この存在感は、まさに「用の美」だと思いました。


大きな面に施された刺し子が四隅に集結し、三つ編みにされています。
結んだり解いたりを繰り返す風呂敷、
使い勝手だけでなく、
重い物を包むことも考えて、四隅を補強する目的もあるのでしょう。

もともと刺し子とは、日本で生まれたもので、
16世紀初頭から伝わる、素朴で美しい刺繍技法の1つです。
庶民が日々暮らしていく上で、生活の知恵から考え出されたと聞きます。
日本全国でこの技法を施したものが見られ、庶民の間で広まっていたことが伺い知れます。
元々は東北の厳しい寒さを凌ぐための防寒・補強として衣料に用いられた事が始まりと言われています。


こんな実用的な物にも、美しさを追求する日本人の心意気(粋)。
亀の尻尾が、先に行くほど刺し子の目の出方が細かく小さくなっていき、何とも美しい!


実は、この風呂敷、
お願いしていた、この作品を包んできて下さったのです。


Jさんのギャラリーで、
最初にこの作品を見たときにも心が揺さぶられたのですが、
実際に使い込まれた「用の美」には、正直、少し霞んで見えてしまいます。
比べるものではありませんが、
僕は、作品より、実際に使われる物が好きなんだと思いました。
新品より、手入れをしながら使い込まれたスーツや靴に美しさを感じるのも、
用の美、、そういうことだと改めて気づきました。