こんにちは。 大坂です。

先日赤とんぼを発見し、秋の気配が感じられるようになりましたが
クールビズはまだまだ続きます。。。

環境省の公式発表では5/1~10/31までとか
(今年はってありましたから、毎年検討しているのでしょうか(驚
自主的(!)にクールビズ期間を長くしている人もいますよね(笑

シャツ一枚のスタイリングとは言え、色々素材を変えて
楽しく涼しく参りましょう

お奨めは「リネン」
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カジュアルではくしゅくしゅのシワ感を楽しむところですが
お仕事着なら、あまりシワが入らないものがキチンと見えますね。
そのためにも、ヘビーウエイトなものがおススメです。
ヘビーウエイトなら肌も透けにくいですからね!

あっついなぁ~と思ったら腕まくり!
あえてキチンと折らずにくしゃくしゃっと折ると、ヌケたおしゃれ感満載です。

キチンとしながらユル~くヌケ感を出す。
それがシブい大人というもの。

いつもより前ボタンを一つ多く外して、涼し気な色気を醸し出すのも夏ならでは!

リネンの清潔感と色気、、、最高です。



仮縫の状態で、店内に掛けてあった時から話題になっていた生地です。
コートのデザインに注目して頂きたいのですが、話題は生地に集中しました(笑。

この生地、7年前に1着分だけ仕入れていたのですが、
その時は3年ほど買って頂けなかったので、自分用のジャケットに使ったのです。
ジャケットになった途端、皆さんから「ええなぁ~」と言って頂き、、いつもそんなもんです(笑。

で、それから生地屋さんに探してもらっていました。
そしたら、3年越しで見付かったんです!

全く同じ色はなかったのですが、3色見付けて頂きました。
その中の1色が、このサンドベージュです。とても鮮やかな色合いですね。
この写真では分からないですが、かなり金色に輝いているのです。オールシルクみたいに♪

この生地を見た瞬間、Nさんからコートで仕立てて欲しいとのご依頼。
季節の変わり目に着られるコートなので、軽やかにサッと羽織って頂ける感じにしようと、
セミラグラン仕様で、ご提案させて頂きました。
コートのご紹介の筈が、僕まで生地に注目してしまいました(笑。

◎スプリットラグラン(セミラグラン)
前から見るとセットインスリーブですが、後ろから見るとラグランです。
このデザインは、ラグランの着用感を残したまま、前から見た姿に精悍さが加わります。



今日はスーツのお渡し日です。
カフェラテブラウンに、カフェモカブラウンのストライプです。
コントラストのハッキリしたストライプですが、ストライプの両サイドは、角が取れて柔らかです。

ネクタイで、雰囲気が、ガラリと変わりますねー


結局、両方お買い上げ頂きました♪
Iさん、いつもいつもありがとうございます。
お付き合い頂くようになって、もぉ15年目になりました。




シンプルなダブルチェスターフィールドでのオーダーですが、
生地が、、こんなの初めての出会いです!

オールシルクなのですが、
ダブルフェイスかと思って一枚仕立てで
ご提案させて頂いていたのですが、ダブルフェイスの説明を
させて頂くために「接結糸」を解くと、緯糸(ヨコ糸)だけが残るんです。
それも短冊のように。ん?と思って、何度も繰り返したのですが、何度やっても同じ状況。

今日は、最近では?ちょっとマニアックな話ですが、

経糸(タテ糸)を接結糸として利用しているから、緯糸が残るんですね~という事は、、
これはダブルフェイスではなく、ダブルクロスですね!(笑)

ダブルフェイスとダブルクロスの差は、特に定義はされていないそうですが、
僕の知識の中では「完全な一枚仕立て」が出来る生地をダブルフェイスだと思っています。
今回の生地のように、接結糸を解いても生地が2枚に分かれないタイプは、一枚仕立てには出来ないので、
これはダブルクロスですね。
見た目的には裏表で色が違いますから、これもダブルフェイスではあるのですが(笑。

縫い目を結合させて縫う事は出来ませんが、
裏も見えるように、ちょっと縫い方に工夫をさせて頂きます。
Nさん、完成を楽しみにしていて下さいね!



Kさんのお父様が生前、
最後にオーダーされたというジャケットをお預かりしました。


今回は、芯据え以外ほぼ完全にバラバラにして、
再設計の上、仮縫いをさせて頂きます。


流れ的には、ジャケットをお預かりし、
解いて→型紙設計→仮縫→Kさんに仮縫状態で着てもらって、
→解いて型紙を再設計→本縫 という流れです。


着丈は5センチ短く(前3センチ・後5センチ)しましたが、
これは、ほぼ全て肩線で調整しました。
これによってアームホールもコンパクトになり、袖も細く出来ますし、何より
襟のゴージラインが上に移動するので、現代風になります(笑。
腰ポケットの位置も、ポケットから下も短くならず、
寸詰まりになったりしません(笑。


もともとちょうどだった袖丈が
肩巾も随分と詰め(巾を狭く)ましたので、
短くなりましたが、その分は袖口で出しています。しかし!
裏地が足りなくなりましたのでは新たに張り替えました。実は表地も足らずに、
ある工夫をすることで、足りたように見せています!(笑
反身調整や肩傾斜もKさんに合わせ直しました。


これから生まれ替わるお父様のジャケット。
末永く大切に着て下さい。


これは参考ですが、、

技術者による手縫縫製は日本では平均45時間が目安とされています。
マッセアトゥーラの平均で、60~70時間を目安とし、
イタリアでは、大体40~100時間と聞きます。
*今まで見聞してきた範囲ですが、、

同じ生地でも、縫製時間が完成品の価格差になる理由です。
ブランドの付加価値も考慮の必要性があります。
工場縫製でも縫製時間の差はあります。
これも価格差にとなります。

僕は手縫い崇拝者ではありませんが、
手をかけて縫われた洋服は、
見た目にも違いますし、
型崩れどころか、どんどん馴染みます。
手が掛かってない服は、どんどん型崩れしていって、
見た目にも「馴染みか型崩れか」判ります(判る人には、ですが)
これは、着れば着るほど、差が出てきます。

手を掛ければ掛けるほど、、これを、
料理などに置き換えると分かりやすいでしょうか。

業界の主流は、
高価な生地を大量にまとめ買いしたり、並行で仕入れたりし、
それを簡易縫製し、スーツの「形」に安く作って、
次から次と使い捨て、、ですね(涙。



入荷日に偶然ご来店、
即決だったシルクリネンのジャケット。
Tさんは、いつも生地をお決めになられるまで僅か10秒です!
お好みがハッキリされているので、
無いときは無い、有る時は有る!でいつも即決されます。


出来上がりをイメージされ、
同じ色のスエード&パテントレザーの靴を履いてきて下さいました。
またこれで、お気に入りコレクションが増えましたね。
いつもいつもありがとうございます!!




完成しました!!


完全オリジナルです。
もちろん生地はオリジナルではなく、
エルメスのスカーフをお持ちいただいて仕立てました(笑。
バックベルトにも、スカーフの一部を使って、、


完全に手縫(ハンドソーン)で縫わせて頂いております。
柔らかく柔らかく、シルクの質感を損なわず、たっぷり量感を表現できるように。


最初にカラーコピーを撮って、


裁断ミスがないように「ミリ単位」で合わせました。
この後、スカーフの残布を使ってネックレス?も作らせて頂く予定です。
そちらは完成後、また改めてご紹介させて頂きますので、そちらも是非お楽しみに!!




ミラノのクラシックなスタイル、アルスターコート。
既製服では見かけない技巧がふんだんに盛り込まれている貴族のコートです。
モータリゼーションの波が来る前、
男にとって、コートはステイタスシンボルでした。
思わず、その時代を偲んでしまいます!!


クラシックなアルスターコートには通常、
ドッピオプンティーニ(ダブルステッチ)を入れるところ、
ここは、播磨の貴族Oさん!のご希望でシングル、それもステッチの存在を
打ち消すかのように、エッジ際々のところに、丸く巻き込むように入れてもらっています。
そのせいか(成果!)とても柔らかな印象に仕立てあがっています。


生地の優雅さを演出する、ジーリ・リンボッカーティーの袖付け仕様です。
こんもりと福よかな盛り上がりが、何とも優し気でエレガント♪
ジャケットを着てもらうと更に立体的な表情に!


上襟のカーブからも、手の掛けようが伝わってきます。


上の写真と下の写真から分かるでしょうか。
コートのセンターには、内側にヒダを取る「ピエゴーネ」仕様です。
通常よりも贅沢に、ヒダの分量を多めに取られています。贅沢な生地をさらに贅沢に!

更にさらに贅沢に!
左右に深いタックをとることで、
歩くたびに優雅なドレープが生まれ、そして消え、
それを繰り返す度に、ゴールドの陰影が見え隠れするサマは圧巻です。


このキワキワのプンティーニ(ステッチ)が、
このコートの存在を、控えめに控えめに醸し出しています。
腰ポケットの袋地には、毛足の短いヴィンテージの別珍素材が冬の寒さから
Oさんをさり気無く守ります。サルトリアクレセントの河合氏の「さり気無い」思いやり。


その後談:
タイトルにあるように、このコート物凄い反響でした。
本日お渡しの後、まだ暑いからと、店内のトルソーに着せておいて良いよと、
お預け頂いたのです。夏の間2ヶ月近く、、

見る方、見る方、、
「金に輝いてるなぁ~」
「これ、スエードのコート?」
「すごいなぁ、すっごいゴージャス!」
「怖くて俺、よー着んわ! でも凄いオーラや!」
「ブルジョワやなー」、「頼んだら幾らするの?」etc・・・
確かに、もの凄い存在感を放っていました。

Oさん、2ヶ月間お貸し頂き、ありがとうございました。
目の保養にさせて頂きました♪



恒例のクレセントミラノ土産です!
チョコレートトリュフとマカダミアなナッツ。
このナッツがまた最高です。もぉ止まらないですねー(笑。
聞くところによると、卵白を絡めてガーリックで炒って、岩塩で味付けをして、、
だそうです。手が掛かっているな~という印象でしたが、忘れました。
とにかくミラノのとあるバールの自家製だそうです。


6プライの3ピーススーツです。


3ピースですが、
ジャケットだけでも、パンツだけでも
ジャケット&ベストでも、色々な組み合わせを楽しめるような
サイズ感とディーテールで仕立て上げさせて頂きます。


テイラー&ロッジの至宝!!
70%ラムズゴールデンベール&30%カシミアで、
経緯2プライで、何と目付け(ウエイト)も415gもあります。
この仕事を始めて17年目、初めて見ました。中山も17年目で、初めてとの事。
クレセントの河合氏も、
ミラノで貴族たちの洋服を10年以上縫っていますが、初めてとの事です。
これは楽しみですよ!!!

ラムズゴールデンベールについては、こちらに↓
2013年12月07日:ラムズゴールデンベール
2013年01月14日:ラムズゴールデンベール(Tylor&Lodge)


本日、ご新規で採寸させて頂いたお客様の生地も興味深い生地です。
そちらはまた改めて、ご紹介させて頂きます!



ウール×シルク×リネンのサマーツイード。
3年前のサマーツイードもいい感じに表情豊かになってきていますが、
こちらも楽しみな1着ですね。今までオーダーされたシャツとも綺麗に合わせて頂けますし、
気にせずガンガンと着て頂ける、重宝な1着になりそうです。
Tさん、いつもありがとうございます♪