以前、自分の洋服を縫ったマイスターファクトリーの口野君
今回は工場に縫製を依頼し、他にも違う工場にオーダーして検証しています。
手縫いの服がお客様全員にとって良い訳ではなく、見た目やフィット感、それに何よりも
お客様にとっての関心事項は価格ですから、それらのバランスを、自分の洋服を作って着てみて、そして
見た目の雰囲気など全てを理解しておく事が望ましいのではないでしょうか。

これはマッセアトゥーラのやり方で、賛否両論あると思いますが、
彼もその事を納得して、この方法を選びました。

あれこれ知らなくても販売は出来るよ、と言われるのですが、
あれこれ知った上でお客様にお伝えする方が、お客様にとっては良いかなと思うんです。
既製服はお客様が目で見て着てみて、ご判断して頂く事ができますが、
オーダーの場合は出来上がってくるまで解りませんから、
作り手側としては莫大な知識が必要です。
前提は、、信頼作りですけど。

ごちゃごちゃ言っても、結局のところは、
僕自身もそれを望んでいて、自分もそうして欲しいから、
きっとお客様にも同じようにしてしまう、、結局は自分の好みって事ですね(笑。

プレタ(既製服)っぽい、スッキリした雰囲気が好きであれば、前回よりこちらですね。
手縫でも、手の雰囲気を消してスッキリさせる事は可能ですが、
手で縫うのであれば手の匂いは残したいです。
これも結局のところお好みです。
だからこそ、あれこれ着てみて、見て感じて
自ら経験してみたことを、お客さまに伝えてゆきたいです。




アメリカミシガン州にお住まいのFさんのスーツ&シャツです。
最近のアメリカで「パワースーツ」と呼ばれるものは、そのほとんどが2つボタンだそうですが、
その中で今あえて3つボタンで勝負したいと、今までの2ボタンから3ボタンに変更してオーダーいただいたスーツです。


Fさんから色々と伺いました。
50代から、それ以上のアメリカ人の男性は
やっぱりブルックスやそれに類似のスーツを着てる人が多いそうですが、
それでもデザインは全体的に、昔よりも、やや幾分かはスリムになっている傾向があるそうです。
でも、、日本や所謂ブランドもので流行っているような着丈の短い、パツンパツンのスーツはアメリカでは殆ど見ないとか。

あと、、
日本人は色に関しては保守的ですが
服のデザインに関しては結構、流行り物をすぐに取り入れる一方、
アメリカ人は色に関しては結構自由ですが、デザインに関しては非常に保守的な感じがすると聞き、
僕が最後にアメリカに行ってから15年近くなりますが、何となく分かる気がします。

日本人が器用な反面、悪く言うと「流され過ぎ」な気がします。
着物を「捨てた」時代から、そうなったのか、、詳しく調べた事も考えた事もないですが、
こんな事を話題に、ある程度の識者?を交えながら、お酒を飲む会を開いても、楽しいのかもしれませんね(笑!

Fさん、いつもありがとうございます!
サイズが大きくてボディーに着せる事ができませんので、
机に置いて撮らせて頂きました。ハンガーもいつもの大きなサイズを準備して
シャツも畳み皺を伸ばしてハンガーに掛けて一緒に送らせていただきますので、掛け替えお願いします!




いつも背景のある洋服をオーダーされるHさんですが、
今日は、大英帝国ヴィクトリア時代の終わり頃(19世紀末)を舞台にした
英国のテレビ番組の登場人物が着ているコートについて、楽しく打ち合わせをさせて頂きました。

イメージを再現するには、
生地のセレクトも重要な要素になりますので、
生地がなければ前に進められませんから、先ずは生地選びです。
そして動画を見ながら、再現する部分と省く部分を決めてHさん好みに再構築していきます。

この時代、登場人物が着ているコートは、
どれもドレーピングの効いた独特の雰囲気(シルエット)ですね。
本場の英国では、スモーキングジャケット(後のタキシード(NY州にある別荘地の地名)の原型)の影響か、
スーツは、リラックスウェア的な要素がまだまだ強かったのでしょうか、
コートもゆったりとして、そのままでは現代の洋服には似合わない雰囲気です(笑。


ちなみに、、
生地はバルマー&ラム社のホイップコード。
デザインは、画像にあるカバードコートではありませんが、
仮縫で、もう一度打ち合わせをさせて頂き、細部を詰めていくことになりました。
少し長い道のりになりそうですが、ワクワクする物作りになりそうです。Hさん、よろしくお願いします!




今日の中山君、朝からNさんのコートの型紙を引き、
昨日から『地のし(地直し)』で湿らせてあった生地にチャコを入れ、裁断し、


ホントいい生地ですね~ と連発しながら、


ノリノリで、どんどんキリビ打ちは進んでいきます。
高価な生地になればなるほど緊張すると思うのですが、中山君は
俄然、気合が入って、ノリノリになるパターンが多いように見えるんですよね~(笑。


この生地、カシミア20%混のゴールデンベール
何と!!ウエイトが650gもあります! 何て贅沢な生地なんでしょうね!
完成が楽しみですが、その前に仮縫風景の実況中継が入ります!(Nさん、撮影いいですか?)



今日は、どなたさまのご予約のない日で、
おまけに夜は食事に出掛けるので、のんびりした時間を過ごしています。
するとイタリア語が、、河合君がアイパッドで、イタリアのニュースを見ていました。リアルタイムだそうです。
凄いですね~ あっさり 「もう住んで10年になるんですよ」って言われました。そりゃそうか(笑。


僕のパンツは、どんどん後回しになるので、
せっかくの機会ですから、工房でやってもらいました(笑。
さぁ河合君、あと1時間ちょっとで20時、飲みに行くでぇ~、頑張ってなぁ~♪




ボローニャから届いたドラッパーズのシルクウール。
僕は、この生地でジャケットをオーダーしたのですが、この生地、
今までにもジャケットだけじゃなく、ベストやワンピースでもオーダーされる人気者。
何と今回は、、3ピースでのご注文です!!エロ過ぎませんか?ちょっとこれ、ヤバくないですか?(爆
ごめんなさい、ヤバイとかエロイとか良識を弁えた45歳のオッサンが使う言葉じゃないですね!

股下の数値は、靴のサイズやパンツの裾巾で変わってくるのですが、
生地が届くまでの間に、今回のスーツに実際に着用される靴を買ってきて下さいました。
裾巾は細くせず、生地のドレープ感が綺麗に出るようにします。でも膝巾との差を小さくする事で、スリム感を出します。

今回のUさんの流れ、、
生地に一目惚れして、それに似合う靴を見付けて、、
こうして自分の好きな物に囲まれて、、気付けば、どのアイテムを組み合わせても、
テイストの合う『自分自身のワードローブ』が構築されている。

男性の皆さんは、いつも似た物ばっかり選んでしまうとおっしゃいますが、
僕はそれで良いと思っています。男ってそんなもんです。
同じ紺色でも、新卒の就職活動の学生さんが着ているネイビーと、
お洒落な人が着こなすネイビーのスーツとでは醸し出される雰囲気というかオーラが
まったく違うものになります。スーツは紺に始まり紺に終わると言われるように、ありきたりだからこそ、
シンプルだからこそ、ごまかしの効かないものであり、差がつくアイテムではないかと思います。

Uさんのワードローブ、どれも個性的です。
僕の好みもそんなんですから、キワ者と思われるようですが、
以前、Kさんも書いて下さったように、基本、クラシックな物が好きですので、
そのあたり、ご理解のほど、よろしくお願いしまっす!(笑  支離滅裂な流れで、ごめんなさいっ汗。





こんにちは、大坂です!
残暑が続きますが、もう気分は秋です。。
もう夏服は飽きた!!!
そんな時は足元から季節の変わり目を表現した装いが素敵です。
女性の場合はストッキング。

肌色からディープグレーや黒にするだけで「AUTUMN」な雰囲気がでますよね

男性ならやっぱりスゥエードシューズ。
お洒落は「足元」が重要です!