ナポリの生地マーチャント〝カチョッポリ〟のオーナーが

来期の春夏の販促のために来日されました。

「笑って下さ~い」ってお願いしても、「笑わないのが俺のポリシーだ!」と言いながら、

撮り終わった後は、とっても陽気なナポレターノです♪

そのギャップには、ズッこけます。(笑)





お会いして5分以内に、Milanoのsartinoさんからもらった〝ミルト〟で乾杯したお陰で?

大盛り上がりの70分♪(笑)





話題は、彼らが着てきたジャケットや僕のジャケットの事ばかり。

彼の大好きな、75歳のナポリ在住のサルトの話に始まり、

仕立てのディーテールの話、エレガントなラインについてや着心地の事について、、

最初から最後まで、生地の話題なんて、ど~こにも出ませんでした。(笑)

かなりの服好き、まさにマニアです。(爆)



そんな中、唯一生地の話題を1つ。

ナポレターノはコットン素材が好きで、それをサルトに手縫い仕立てしてもらうそうです。

仕立てられるジャケットの内、3割近くがコットン素材とか。



確かに、、

カチョッポリのバンチの中に、コットン素材ばかりのものがあるのですが、

凄くバリエーションに富んでいて、最高なんです。

最初から最後まで全部が、ウキウキワクワク楽しくなるんですから♪

来年のジャケットは、カチョッポリのコットン素材をどうぞ!



服大好き好きのナポレターノ、ヴィンチェント・カチョッポリ氏が、

ナポレターノらしい?自らの選別眼で選んだ素材だけを展開しているカチョッポリは

き~っと、服好きの〝陽気なあなた〟を虜にする事、間違いなしです♪



左の手首には、彼女からもらった、、

何本あるねん!?(笑)

奥様からプレゼントされた結婚指輪が一番大切だと云う愛妻家ぶり?も

生粋のナポレターノらしさだなって思いました。(笑)





そういえば、11月4日登場の仮縫状態のコートの生地もカチョッポリです。

カシミアの風合いなのに、実際にはカシミアは15%と、

普段使い?には気を遣わない??優れもの。

それより何と言っても、赤みのある色気のある紺色が最高です。

そんな話をすると、「この紺はフランスっぽいんだ。」と真顔で返ってきたので、

サラッと流しておきました。(爆)






Kさんからご注文頂いたチェスターフィールドコートです。

シングル3つボタンの比翼仕立てで、襟はピーク。

胸のバルカポケットの巾を5mm広く、

そして5mm下に移動し、打ち合い側に5mmずらしてやります。







腰ポケットのスラント量も、勾配を5mm強くします。

シルエット的には、Kさんから、

今の流行のようにウエストを絞り過ぎないように、とご希望頂いてましたが、

それにしても少し絞り足りませんでしたので、もう少し絞る事になりました。(苦笑)







糸を解いて、躾け糸を打ったりピンで留めたり、、

ごちゃごちゃと打ち合わせをしながら、気が付けばあっという間の90分。

こんな時間が楽しいんですよね♪



生地も、近くで見るばかりか、離れて見たり店外で見て頂いたり、、

バンチで見た時のイメージ通りで気に入って頂けて、僕もとても嬉しいです。






毎シーズン2着ずつお仕立て下さる着道楽のNさんは、

ず~っと、ダブルブレストのスーツです。

僕が、「たまには気分転換にシングルでもどうですか?」と言うと、

Nさんは、「若い時から色々と着てきて、今の6×2釦のダブルに落ち着いたんや。」と、、

30年に渡る経験の中で行き着いた答え、、重みがありました。

続けてNさん、「最近どこもWのスーツって売ってないやろ、、」とも、、







流行がどうであれ、自分の着たい物、自分に似合うと思う物、

それを手に入れる為にオーダーがある、、

流行に惑わされない〝自分スタイル〟を持つって、格好いいですね♪


スペンサーハートっぽい雰囲気を狙って!

オートクチュールの仮縫にて、ポケットの位置や角度、

それにボタンの位置やウエストの絞り具合や高さを微調整しました。



バストとウエストの寸法の差を表す〝ドロップ寸〟で言うと、

Fさんのこのスーツは〝ドロップ7〟です。

実際のFさんはドロップ6.5ですから、

少しマッチョに!見えるように矯正しました!(笑)





細いネクタイがなかったので、太いネクタイで失礼します~

6.5~7.0cm巾くらいが似合いますよね。




ヴィンテージ好きの、Iさん。

今回はハリスツイードのヴィンテージです。(笑)

かなりヘヴィーウェイトで、当然ながら最近ではほとんど見かけません。



デザインはチェスターフィールドを基本としていますが、

ウエストのウェルトポケットを、斜めのボックスポケットにしたり、

フロントの打ち合いも比翼にしなかったりと、

そのタイトなシルエットと共に、スポーツ感を漂わせました。







バックスタイルにもスポーティー感を演出♪

通常より高い位置にバックベルトを付けて、センタースリットも深く取り、

脚長スタイルに貢献しています。







かなりミニマルタイトなシルエットですが、

生地の、その柔らかな存在感と合わさって、逆に、

それが、凄く愛着感の湧くコートに見えるなぁって思いませんか♪


オーダーと云えば、スーツばかりが目だって取り上げられますが、

ジャケットだけやパンツだけという方も、最近では3割近くを占めるようになりました。



今回のKさんも、最初はジャケットをご注文頂き、







それに合わせて、ライトグレーのパンツも!という事でしたが、

パンツだけのご注文だと、生地の取り方に無駄があって割高になるので、

結局はスーツでご注文下さいました。

そして、今度は、、

スーツで着るとなると、元々考えておられたミディアムグレーより、

明るいグレーの方が、冬に映えて綺麗!という事でライトグレーに変更されました。







こんな組み合わせで選ばれると、

コーディネートに広がりが生まれて、とても効果的ですよね。



自分だけのオリジナルパターンを持てるオーダーなら、

生地さえ決めれば、好きなシルエット・デザインで洋服が出来るのですから、

毎シーズン好きな洋服を探し回らなくて済むので、

邪魔臭がりな方にもお勧めです♪(笑)



一見マメそうに思えるオーダーの世界ですが、

実際そういう邪魔臭がりの方が多いのも、このオーダーの世界です。



既製服だと毎シーズン、デザイン(シルエットやボリューム)が変わりますからね、、

これも、オーダーの楽しみ方の1つですね。






今日初めてご来店下さったHさんから、

「仮縫いは付かないんですか?」と聞かれましたので、

ビスポクチュールラインでは付けていない旨をお伝えした上で、

逆に、「仮縫いをご希望ですか?」と尋ねました。

そうするとHさんは、「今まで仮縫いが普通だと思ってましたから。」と、、







仮縫いをご希望される場合は、お付けしていますが、

仮縫の満足感を得たい場合は別として、

体にフィットした綺麗なラインのスーツを仕立てる事だけを目的とするならば、

ビスポクチュールの採寸方法で、仮縫いの必要性を感じません。







マッセアトゥーラのお仕立ては、現在6ラインあるのですが、

今日は、下記の3ラインについてお伝えします。

①プレタクチュール・・補正範囲を限定した、イージオーダーレベルの採寸。

②ビスポクチュール・・ゲージ服を仮縫いに見立てたフルオーダーレベルの採寸。

③オートクチュール・・②の採寸方法に加えて、デザイン確認の為の仮縫いを付けた採寸。



こんな風に書くと、皆さまから、

「ゲージ服を使ったら、イージーやパターンオーダーと違うの?」

と云うご質問が出てくると予想されるのですが、

マッセアトゥーラのビスポクチュールライン以上で行なう補正のレベルは、

通常のCADシステムで動かせる範囲とは比べ物にならず、

そのフィッティングは、仮縫い付きのフルオーダー、もしくはそれ以上に匹敵します。







今までに何着も仮縫い付きフルオーダーを経験された方が、

「今までの仮縫いって何だったんですかねぇ~」とおっしゃる事がよくあるくらいです。







その代わり、マッセアトゥーラの採寸は

他店のフルオーダーの最初の採寸と仮縫いの合計時間よりも長いですよ♪(笑)



フィッティングレベルに関して、

これ以上、僕が何を言っても信憑性がないので、

どなたかが書き込んで下さる事を期待して、この続きは任せます♪(笑)

、、なかったりして。(苦笑)







最後に、③のオートクチュールの仮縫いについてもう少し詳しくお伝えすると、

例えばスペンサーハート風に、なんて云う場合、

ポケットをこれくらいの高さで、これくらいの角度を付けて、となります。

縫い上がってから、ポケットの角度なんて変えられないので、

そんな時は、オートクチュールラインの仮縫いで、デザインチェックをお勧めしています。







ナポリクチュールやハンドクチュールに関しては、またいずれ、、

ヘンリープールを介して仕入れる〝acorn〟のシャツ地は純英国製です。
先日もご紹介させて頂いたように、発色が綺麗で、
もう少し色目を抑えた生地が多い中、クラシックなのに、こんな色目は珍しいですね。
織りにしても、シッカリした打ち込みで、柔らかなイタリア製とは少し違った雰囲気です。
マッセアトゥーラでは、生地を安定させる為に、
裁断前に洗って、乾かないうちにアイロンをかける(縮絨)ので、
生地の特徴やアイロンの掛け易さが分かるんですよ♪



本格的にシーズンインして、毎日バタバタしていますが、

店の営業日は毎日更新するぞ!と心に誓った以上、手抜きでも更新します。

皆さんとのコミュニケーションが目的なのに、

これでは更新が目的になってしまってますね。(苦笑)



画像は、

ちょっと古めの(かなり古いものも)生地の織りマークを集めてみました。

昔のタイプは味があるものが多くて、結構好きなんですよねー♪




畝の細いタイプから太いタイプまで、そして、

カラーバリエーションも豊富なインネスチャンバースのコーデュロイです。





ツイードのジャケットに似合いそうですが、

光沢があって表面感のあるジャケットで、大人っぽく着て欲しいですね♪

スーツもお勧めで、スーツとしてばかりか、上下セパレートでも使えて着回しも効きます。





渋目のジャケットに、色鮮やかなパンツという組み合わせと云うのも大好きです♪