シーズンインに合わせて、お直しも増えています。

素材も仕立ても良いお洋服は、お直しをしてでも、長く着て頂けます。







そうすれば、買う時にも、本当に気に入った良質の物を選べるようになるのではないでしょうか。



消費的購買から、投資的な購買に考えを切り替えると、

長い目で考えて、逆に経済的かもしれません。

良いものを手に入れ、長く使う。

その方が精神的にも豊かだし、経済的でさえあると思います。

そのためにも〝長く使う〟ちょっとした知恵と工夫が必要になってきます。



僕たちテーラーは、洋服を売ることは手段であって、

最終的には、物を大切にする文化を皆さんに伝える事だと思っています。







今日のOさんのお直しスーツも、英国ハッダースフィールドの

イングリッシュオークミルズで〝手間暇かけて〟織られた 『ドブクロス』です。




画像のWool100%の生地は、表と裏とでは色が全く違います。
あまりにも素敵な表情をしているので、敢えて今回は裏側を使ってみます(笑)。

日本では余り人気はないようですが、LoroPiana

セルジオ・ロロピアーナ社長も大好きな生地で、彼は1年を通じて週に1度は着ているとか。

6年程前にも出た生地なので、ご記憶に残っている方も多いのではないでしょうか?

とてもインパクトの強い生地ですからね、、

ただ、実際に裏側を使うとなると、

摩擦強度(擦れに対する強度)や堅牢度(染色された色の丈夫さ)の問題、

また、見た目にはネップ(節)があったりしますが、それでも敢えて裏側を使います(笑)。

裏側は、光の加減で玉虫の如く表情を変える素敵なブルーです。

こんな遊び感覚も、オーダーの醍醐味ですね♪

仕立てあがったら、改めてご紹介させて頂きますね!




マッセアトゥーラのシャツに使っているボタンは、天然の貝ボタン(3.5mm厚)です。

最近の技術の進歩で、限りなく天然に見えるイミテーションがあったり、

天然だけど、輝きの少ない高瀬貝(巻貝)がありますが、

やはり輝きでは、この白蝶貝(二枚貝)に適うものはなく、ギンギラギンです(笑)。

白蝶貝は真珠の母貝で真珠層を持ち、周辺部の緑・赤系を含んだ層と、

輝きの強い銀白色層があるせいで、深みの有る色(パール色)を醸し出します。







この輝きも、洗濯の方法次第では失われたりするので、ちょっとした注意が必要です。

酸性・アルカリ性を問わず、酸の強い洗剤を使わないようにして下さい。

やむ得ず使う場合でも、長く浸さないように。

その他の詳しい事は、お店では皆さんにお伝えしているのですが、

ここでは長くなるので、省略させて頂きます。

ちょっと知ってるだけで、ボタンだけでなく、シャツの持ちも全然変わります。



これは少し余談ですが、プロに任せる場合、

ボタンを外して水洗いし、洗い終わったら再度付けるという

クリーニング屋さんもあるのですが、

酸の問題さえ気を付けていれば、そこまで神経質になる必要はないと僕は思います。

確かに欠けたりするのを考えると、そりゃそこまですれば完璧ですけどね(苦笑)。

この週末、関東方面を廻った時に連れて行ってもらった埼玉県草加市の地蔵屋さん。

色々な面で、衝撃的でした(笑)。







料理のコストパフォーマンスと、大将の太っ腹ぶりには、かなり驚きました。

刺し盛りのウニも板に盛ったまま、1枚丸々出てくるんです(笑)。

出汁巻き卵も、なんと6玉!

ん?ボリュームだけか?と思われるかもしれませんが、味も最高!

海老なんかプリップリで、香港で受けた衝撃以来?



上野からだと北千住で東武線に乗り換えて30分弱の新田駅の駅前なので、

都内からでも、ちょっと足を伸ばしても行く価値は大!です。

といっても、この日も10人や16人の予約が入っており、

カウンターも満席状態なので、事前に予約が必要かもしれません。

僕も次回から出張の泊まりは草加市にします(笑)。




地図派の僕も、遂に付けてしまいました(苦笑)。

ナビゲーション以外の娯楽装備のない、シンプルなタイプです。

見た目にも派手な機種が多い中、出来るだけシンプルなデザインを選びました。

意味のない無駄な時間を使わない事で、意味のある無駄な時間を過ごせればいいのですが、、




今日お渡しだったFさんのシャツは、

肩巾が左右で1cm、アームホールも2cmの差があります。





袖丈や股下の長さが違う方は結構多いですが、スポーツをされている方は、

左右の腕の筋肉の付き方が違うので、Tさんのような方も、たまにですがいらっしゃいます。

ゆったりしたシャツの場合ですと、この差は気にならないのですが、

タイトなフィッティングにする場合、この差が影響します。

なので、左右違うサイズでお仕立てします。



大きな寸法の方に合わせて左右対称にする方が、バランスとしては綺麗なのですが、

それだと、ジャストの方がピッタリして、もう片方にユトリが出てしまうので、

パッと見では、逆にアンバランスに映ってしまいます。

ホントこんな時って、どちらにするのか悩み処なんですけどね(苦笑)。

下の画像は調整後の2着目ですが、バストラインに綺麗にフィットしています。







蛇足ですが僕の場合、

パンツに関しては、股下どころか股上まで左右違ったりしますから、そりゃもう大騒ぎです♪




そろそろシーズンインの気配が、、

今日は時間の空く時がなく、皆さまにご来店頂きました。

季節に関係なくブラッとお立ち寄り頂き、いい生地があればご注文下さる方もいらっしゃいますが、

大半の方はシーズンに入ってからご来店下さいますから、これからの時期に集中します。

確かにシーズンじゃないと、生地を見てもピンとこないものですよね。



さぁ、気合い入れます!

みなさん、宜しくお願いしまーす♪



下の画像は、それとは関係ありませんが、

今日、カケツギのお修理が上がってきたTさんのパンツです。

分かりますか?どの部分が修復されているのか、、まさに職人技ですね♪




スタッフT君のジャケットが出来上がりました。

色々と、T君なりに考え抜いて仕立てたジャケットなのですが、

どうも出来上がってきたら、イメージと違ったようで気に入らないみたいです。

フラップ付パッチポケット(アウトポケット)ですが、リッパーでフラップを外す提案をしました。

通常ならイメージ通りの出来上がりとなるように、可能な限り説明をさせて頂くのですが、

T君には勉強のために!という思いで、最近は出来るだけ言わないようにしています。

そうやって自分なりに試行錯誤して初めて自分のものになりますから、、

それにしてもT君、凄い勢いで上達しています。

やっぱり、何でも情熱って大切ですね♪



残った針穴やプレス跡は、ちょっとしたコツは必要ですが、

もう一度、スチームプレスで綺麗になくなります。

この生地、麻30%&毛70%の混紡ですが、これがコットンだったり麻100%だと、

跡が残ったりするケースが多いので、

むやみに取ってしまわないように、ご注意下さいね。




今日は日曜日ですが、特別更新です(笑)。

今朝ご来店頂いた、Oさんのレザージャケットはゴージも高く、

いつものシングル3Bの中1B掛けのジャケットスタイルを踏襲してあります。

サイドベンツも同じ深さ、袖口も当然!本切羽です(笑)。

当然ながら、フィッティングも最高です♪

このジャケットについては未だ極秘情報ですので、詳しくは直接お問い合わせ下さい。

この場では、未だ公表できません(爆)。

Oさん、いつも長い道のり朝早くからありがとうございます。

それと次の生地、お目当てが在庫切れで申し訳ありませんでした、、

また探して連絡させて頂きますのでお時間下さいね。




今日、Iさんの奥様から頂いたトローネです(〝ロ〟は舌を巻く、笑)。

年始にイタリアに行った時に買って来てね♪と

お願いされていたのにも関わらず、自分勝手に、別の極上スイーツを買ってきたのです。

恥ずかしながら、実はどれだかよく分からなかったんですよね(苦笑)。

これ、あまり日本には売ってないそうなんです。

ということで、今日わざわざ持ってきて下さいました、ありがとうございます!







卵白が泡立てられて固められていて、噛んでいると口中に泡がムワァッと広がるんです。

コーヒーが飲めない僕でも、

思わず〝カプチーノ!〟と叫びたくなるトローネ(笑)は、

南イタリアの冬の定番スイーツです♪



、、、イタリアレポート、ご無沙汰しててごめんなさい。

日々のネタで、忘れてました(苦笑)。

今後、『ピッティ→ナポリ→パリ』と続きます。