店の価格差について

今日お問い合わせのあった内容は、価格についてです。

今日のお客様以外にも疑問に思われてる方もいらっしゃると思いますので、

改めて説明させて頂こうと思います。

実際、昨日にも同様の質問がありましたので、、







「A店ではゼニアのスーツが15万だったのに、B店では10万円だった。」

というお話なのです。



これに対する回答については、僕なりに一生懸命!頑張ってみます。



真っ先にお伝えできるのは〝仕立ての違い〟です。

パッと見は同じでも、使う芯地を始めとする附属物の差、そして

工程の違い(手間を掛ける度合い)です。



これがラペルの綺麗な返り(ロール)や、

全体にふっくらした温かみのある雰囲気を醸し出し、

柔らかで、そして軽い着心地を生むのです。



そして更には、コスト最優先で作られた物と比べると、

その差は耐久性の違いとなって現れ、3年後、5年後、10年後に差が出ます。



もちろん、生地の仕入れ価格については、

企業努力というか店の力ですから、その差も若干あるとは思いますが、

量販店でない限りは劇的な差とはならず、

結局は〝仕立ての差〟が最も大きいと云う事になります。







あとは、フィッター(採寸者)の力量です。

採寸時にお客様の体の癖を見抜いた上で、お客様が望まれるもの、

それを、どうお客様を引き立たせる形にするかがフィッターの技術とセンスの見せ所です。



縫製の技術が高くてもこの部分が欠けてしまうと素敵な服は生まれません。

それには時間も要しますし、お客様との対話(ビスポーク)も必要になってきますから、



お互いの信頼あってこそ、良い服は生まれると言えるでしょう。







結局は、それらソフトの部分にお金を出せるかどうか、だと思います。



真のモデリストが存在するイタリアでは、スーツってそんな存在なんですよね。

ブランド云々じゃなく「この人に作ってもらいたい!」ですから、、